移動式クレーン運転士 / 論点
移動式クレーンの種類と型式
移動式クレーンの型式とは、トラッククレーン(オールテレーンクレーンを含む)・ホイールクレーン(ラフテレーンクレーンを含む)・クローラクレーン・鉄道クレーン・浮きクレーンという下部走行体による分類のこと。
公表問題で確認済み
覚えること
オールテレーンクレーンはトラッククレーンに、ラフテレーンクレーンはホイールクレーンに分類される。積載形トラッククレーンのPTOは走行用原動機から動力を取り出す装置(専用の原動機ではない)。アウトリガーは油圧方式のH形・X形。浮きクレーンには自航式のものもある。
まちがえやすいところ
オールテレーンを「ホイールクレーンに含まれる」にすり替える/PTOを「クレーン作業専用の原動機」にすり替える/アウトリガーを「ラックピニオン方式・M形」にすり替える/浮きクレーンの自航式を消す。
確認に使った資料
公表試験問題の突き合わせ(アウトリガーとオールテレーンは正誤両版あり)
なぜそうなのか
分類は下部走行体で決まる——トラック系は専用キャリアに別の運転室、ホイール系(ラフテレーン)は一つの運転室で走行もクレーンも操作。PTO(Power Take Off=動力取出装置)を「専用エンジン」にすり替えるのが定番の誤り。
正しい書き方と並べて読む
この論点には、正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。色の付いた部分が、取り違えやすいところです(出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題)。
✕ 令和7年10月公表 問2(1)=誤り
オールテレーンクレーンは、ホイールクレーンに含まれるもので、特殊な操向機構とハイドロニューマチック・サスペンション(油空圧式サスペンション)装置を有し、不整地の走行や狭所進入性に優れている。
○ 令和8年4月公表 問2(2)=正しい
オールテレーンクレーンは、特殊な操向機構とハイドロニューマチック(油空圧式)サスペンションを装備し、不整地の走行や狭所進入性に優れている。
✕ 令和7年10月公表 問2(5)=誤り
トラッククレーン及びホイールクレーンのキャリアには、通常、張出しなどの作動をラックピニオン方式で行うH形又はM形のアウトリガーが備え付けられている。
○ 令和8年4月公表 問2(5)=正しい
トラッククレーン及びホイールクレーンのキャリアには、通常、張出しなどの作動を油圧方式で行うH形又はX形のアウトリガーが備え付けられている。
✕ 令和6年10月公表 問3(4)=誤り
トラッククレーン及びラフテレーンクレーンのキャリアには、通常、張出しなどの作動をラックピニオン方式で行うH形又はM形のアウトリガーが備え付けられている。
○ 令和8年4月公表 問2(5)=正しい
トラッククレーン及びホイールクレーンのキャリアには、通常、張出しなどの作動を油圧方式で行うH形又はⅩ形のアウトリガーが備え付けられている。
資料:この内容の出題を全部読む(10回分の全文・正誤・解説)
10 回出題(正しい記述 5/誤りの記述 5)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。
この論点は正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。2つを見比べると、どこを取り違えやすいのかがはっきりします。
- 令和8年4月公表 問2 (1) — 正しい記述
トラッククレーン用のキャリアは、搭載される上部旋回体の質量によって、前輪が1軸から3軸、後輪が1軸から4軸になっている。
上に載せる旋回体が重いほど軸数を増やして支える。前1〜3軸・後1〜4軸は教本どおりの説明。
- 令和8年4月公表 問2 (2) — 正しい記述
オールテレーンクレーンは、特殊な操向機構とハイドロニューマチック(油空圧式)サスペンションを装備し、不整地の走行や狭所進入性に優れている。
オールテレーンの持ち味はこの二つ(特殊な操向機構+油空圧サスペンション)。別の回の「ホイールクレーンに含まれる」と書き足した版が誤り版(分類はトラッククレーン)。
- 令和8年4月公表 問2 (3) — 正しい記述
ラフテレーンクレーンは、ホイールクレーンに含まれるもので、前二輪操向、後二輪操向、四輪操向、かに操向の4種類のステアリングモードを有しているため、狭隘地での機動性に優れている。
ラフテレーンはホイールクレーンの一種。4つのステアリングモードで狭い場所に強い。
- 令和8年4月公表 問2 (4) — 誤りの記述
積載形トラッククレーンには、通常、「PTO」と呼ばれるクレーン作業専用の原動機が走行用原動機とは別に搭載されており、クレーン作動は「PTO」から動力が伝達された油圧装置により行われる。
PTO(Power Take Off)は「動力取出装置」のこと。専用の原動機を別に積むのではなく、走行用エンジンの動力を取り出して油圧ポンプを回す。
- 令和8年4月公表 問2 (5) — 正しい記述
トラッククレーン及びホイールクレーンのキャリアには、通常、張出しなどの作動を油圧方式で行うH形又はX形のアウトリガーが備え付けられている。
アウトリガーの張出し・下げは油圧で行い、型式はH形とX形。別の回に出る「ラックピニオン方式・M形」が誤り版。
- 令和7年10月公表 問2 (1) — 誤りの記述
オールテレーンクレーンは、ホイールクレーンに含まれるもので、特殊な操向機構とハイドロニューマチック・サスペンション(油空圧式サスペンション)装置を有し、不整地の走行や狭所進入性に優れている。
オールテレーンクレーンはトラッククレーンに分類される。装備の説明(特殊操向機構+油空圧サスペンション)は正しいが、分類が違う。
- 令和7年10月公表 問2 (2) — 誤りの記述
積載形トラッククレーンには、通常、「PTO」と呼ばれるクレーン作業専用の原動機が走行用原動機とは別に搭載されており、クレーン作動は「PTO」から動力が伝達された油圧装置により行われる。
PTO(Power Take Off)は「動力取出装置」のこと。専用の原動機を別に積むのではなく、走行用エンジンの動力を取り出して油圧ポンプを回す。
- 令和7年10月公表 問2 (3) — 正しい記述
ラフテレーンクレーンの下部走行体には、2軸から4軸の車軸を装備する専用のキャリアが用いられ、駆動方式には常時全軸駆動方式及びパートタイム駆動方式がある。
ラフテレーン用キャリアは2〜4軸。駆動は「常に全軸を駆動する方式」と「必要なときだけ切り替える方式」の2本立て。
- 令和7年10月公表 問2 (4) — 誤りの記述
浮きクレーンは、長方形の箱形などの台船上にクレーン装置を搭載した型式のものであるが、台船の構造上自ら航行するものはない。
浮きクレーンには自航式と非自航式がある。「自ら航行するものはない」と例外を消しているのが誤り。
- 令和7年10月公表 問2 (5) — 誤りの記述
トラッククレーン及びホイールクレーンのキャリアには、通常、張出しなどの作動をラックピニオン方式で行うH形又はM形のアウトリガーが備え付けられている。
アウトリガーの張出しは油圧方式で、型式はH形とX形。「ラックピニオン方式」「M形」はどちらも存在しないすり替え。
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