移動式クレーン運転士 / 論点
定期自主検査と作業開始前の点検
移動式クレーンの定期自主検査とは、1年以内ごとに1回(荷重試験つき)と1か月以内ごとに1回、事業者が自ら行う検査のことで、結果の記録はどちらも3年間保存する。
公表問題で確認済み
覚えること
年次(1年以内ごと)の自主検査は荷重試験つき:定格荷重に相当する荷重の荷・定格速度で作動させる。月次(1か月以内ごと)は巻過防止装置その他の安全装置・ブレーキ・クラッチなどの異常の有無。作業開始前点検は巻過防止装置・過負荷警報装置その他の警報装置・ブレーキ・クラッチ・コントローラーの機能。使用しない期間は行わず使用を再び開始する際に実施。記録は年次も月次も3年間保存。異常は直ちに補修。
まちがえやすいところ
年次荷重試験を「つり上げ荷重」にすり替える/再開「後1か月以内」にずらす/月次の記録だけ「1年保存」にする/補修を「次回の自主検査までに」に緩める。
確認に使った資料
クレーン等安全規則 第76条〜第80条
なぜそうなのか
荷重試験の使い分けが最頻出——自主検査は「定格荷重・定格速度」、検査(製造・使用・変更・再開)は「定格荷重の1.25倍」。時点・期限もの(使用を再び開始する際/直ちに/3年)は、少し緩めた言い換えが誤り肢になる。
正しい書き方と並べて読む
この論点には、正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。色の付いた部分が、取り違えやすいところです(出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題)。
✕ 令和8年4月公表 問28(4)=誤り
1か月以内ごとに1回、定期に行う自主検査を行った場合において、異常を認めたときは、次回の定期に行う自主検査までに補修しなければならない。
○ 令和8年4月公表 問28(2)=正しい
1か月以内ごとに1回、定期に行う自主検査においては、巻過防止装置その他の安全装置の異常の有無について検査を行わなければならない。
✕ 令和7年10月公表 問28(1)=誤り
1年以内ごとに1回行う定期自主検査においては、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって行う荷重試験を実施しなければならない。
○ 令和7年10月公表 問28(2)=正しい
1か月以内ごとに1回行う定期自主検査においては、ブレーキの異常の有無について検査を行わなければならない。
✕ 令和8年4月公表 問28(1)=誤り
1年以内ごとに1回、定期に行う自主検査においては、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ、旋回、走行等の作動を定格速度により行う荷重試験を実施しなければならない。
○ 令和6年10月公表 問28(4)=正しい
1年以内ごとに1回行う定期自主検査における荷重試験は、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ、旋回、走行等の作動を定格速度により行うものとする。
資料:この内容の出題を全部読む(10回分の全文・正誤・解説)
10 回出題(正しい記述 5/誤りの記述 5)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。
この論点は正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。2つを見比べると、どこを取り違えやすいのかがはっきりします。
- 令和8年4月公表 問28 (1) — 誤りの記述
1年以内ごとに1回、定期に行う自主検査においては、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ、旋回、走行等の作動を定格速度により行う荷重試験を実施しなければならない。
年次自主検査の荷重試験は「定格荷重」に相当する荷重の荷で行う。つり上げ荷重ではない。別の回に正しい版が出ている。
- 令和8年4月公表 問28 (2) — 正しい記述
1か月以内ごとに1回、定期に行う自主検査においては、巻過防止装置その他の安全装置の異常の有無について検査を行わなければならない。
月次自主検査の検査項目には、巻過防止装置その他の安全装置・ブレーキ・クラッチなどの異常の有無が含まれる(クレーン則77条)。
- 令和8年4月公表 問28 (3) — 誤りの記述
1か月をこえる期間使用せず、当該期間中に1か月以内ごとに1回、定期に行う自主検査を行わなかった移動式クレーンについては、その使用を再び開始した後1か月以内に、所定の事項について自主検査を行わなければならない。
使わなかった分の自主検査は「使用を再び開始する際」に行う。使い始めてから1か月以内、では遅い。
- 令和8年4月公表 問28 (4) — 誤りの記述
1か月以内ごとに1回、定期に行う自主検査を行った場合において、異常を認めたときは、次回の定期に行う自主検査までに補修しなければならない。
異常を認めたときは「直ちに」補修(クレーン則80条)。次回まで放置してはいけない。
- 令和8年4月公表 問28 (5) — 誤りの記述
1年以内ごとに1回、定期に行う自主検査の結果の記録は3年間保存し、1か月以内ごとに1回、定期に行う自主検査の結果の記録は1年間保存しなければならない。
自主検査の記録は年次も月次も「3年間」保存(クレーン則79条)。月次だけ短くてよいという規定はない。
- 令和7年10月公表 問28 (1) — 誤りの記述
1年以内ごとに1回行う定期自主検査においては、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって行う荷重試験を実施しなければならない。
年次自主検査の荷重試験は「定格荷重」に相当する荷重の荷で行う。つり上げ荷重ではない。別の回に正しい版が出ている。
- 令和7年10月公表 問28 (2) — 正しい記述
1か月以内ごとに1回行う定期自主検査においては、ブレーキの異常の有無について検査を行わなければならない。
月次自主検査の項目には、安全装置・警報装置のほかブレーキ・クラッチの異常の有無が含まれる(クレーン則77条)。
- 令和7年10月公表 問28 (3) — 正しい記述
作業開始前の点検においては、コントローラーの機能について点検を行わなければならない。
作業開始前点検の項目は、巻過防止装置・過負荷警報装置その他の警報装置・ブレーキ・クラッチ及びコントローラーの機能(クレーン則78条)。
- 令和7年10月公表 問28 (4) — 正しい記述
定期自主検査の結果は、記録し、これを3年間保存しなければならない。
自主検査の記録は3年間保存(クレーン則79条)。年次も月次も同じ。別の回の「月次は1年間」が誤り版。
- 令和7年10月公表 問28 (5) — 正しい記述
定期自主検査又は作業開始前の点検を行い、異常を認めたときは、直ちに補修しなければならない。
異常を認めたら「直ちに」補修(クレーン則80条)。別の回の「次回の自主検査までに補修」が誤り版。
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