移動式クレーン運転士 / 論点
エンジンの電装品
ディーゼルエンジンの電装品とは、バッテリ・オルタネータ(発電機)・レギュレータ(電圧調整器)・始動補助装置(グロープラグ、電熱式エアヒータ)など、エンジンの始動と電気供給を受け持つ装置類のこと。
公表問題で確認済み
覚えること
バッテリは24Vを用いることが多い(始動トルクが大きいため)。始動補助装置は燃焼室や吸気を暖めて着火を助ける。電熱式エアヒータは直接噴射式エンジンのマニホールド吸気通路に付く。オルタネータはファンベルトで駆動されて発電する。レギュレータはオルタネータの発生電圧を一定に調整する装置——火花点火の装置ではない。
まちがえやすいところ
レギュレータに点火プラグの説明(火花放電で点火)を付ける/電熱式エアヒータをグロープラグと入れ替える/バッテリを48Vにする。
確認に使った資料
公表試験問題の突き合わせ(エアヒータ・バッテリは正誤両版あり)
なぜそうなのか
そもそもディーゼルは火花で点火しない(圧縮着火)——「火花放電で点火」とあれば、それはガソリンエンジンの点火プラグの説明。暖め係の使い分けは「グロープラグ=予燃焼室の中、エアヒータ=吸気の通り道」。
正しい書き方と並べて読む
この論点には、正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。色の付いた部分が、取り違えやすいところです(出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題)。
✕ 令和6年10月公表 問12(5)=誤り
ディーゼルエンジンは、圧縮力が大きく、始動クランキングのトルクが著しく大きいので、バッテリは24Vを2個直列に接続して48Vを用いることが多い。
○ 令和8年4月公表 問12(1)=正しい
ディーゼルエンジンは、圧縮力が大きく始動クランキングのトルクが著しく大きいので、バッテリは24Vを用いることが多い。
✕ 令和7年4月公表 問12(1)=誤り
グロープラグは、直接噴射式エンジンのマニホールドの吸気通路に取り付けられ、発熱体に電流が流れることで吸気を均一に加熱するものである。
○ 令和8年4月公表 問12(4)=正しい
電熱式エアヒータは、直接噴射式エンジンのマニホールドの吸気通路に取り付けられ、発熱体に電流が流れることで吸気を均一に加熱するものである。
資料:この内容の出題を全部読む(5回分の全文・正誤・解説)
5 回出題(正しい記述 4/誤りの記述 1)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。
この論点は正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。2つを見比べると、どこを取り違えやすいのかがはっきりします。
- 令和8年4月公表 問12 (1) — 正しい記述
ディーゼルエンジンは、圧縮力が大きく始動クランキングのトルクが著しく大きいので、バッテリは24Vを用いることが多い。
始動に大きな力が要るので24Vが多い。別の回の「24Vを2個直列で48V」が誤り版。
- 令和8年4月公表 問12 (2) — 正しい記述
始動補助装置は、エンジンを始動する前に燃焼室を暖めるか、又は吸気を暖め燃料の着火を助けるものである。
冷えたエンジンは着火しにくいので、燃焼室か吸気を先に暖める。グロープラグ・電熱式エアヒータがこれにあたる。
- 令和8年4月公表 問12 (3) — 正しい記述
オルタネータは、エンジンの回転をファンベルトから受けて駆動し、電気を発生させるものである。
オルタネータは発電機。エンジンの回転をベルトで受けて発電し、バッテリを充電する。
- 令和8年4月公表 問12 (4) — 正しい記述
電熱式エアヒータは、直接噴射式エンジンのマニホールドの吸気通路に取り付けられ、発熱体に電流が流れることで吸気を均一に加熱するものである。
エアヒータは吸気の通り道で空気を暖める始動補助装置。別の回の「グロープラグ」にすり替えた版が誤り版(グロープラグは予燃焼室式の燃焼室内に付く)。
- 令和8年4月公表 問12 (5) — 誤りの記述
レギュレータは、高電圧によって火花放電を行い、シリンダ内の圧縮混合気に点火するものである。
これはガソリンエンジンの点火プラグの説明。レギュレータはオルタネータの発生電圧を一定に調整する装置。そもそもディーゼルは圧縮着火で、火花で点火しない。
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