クレーン・デリック運転士(クレーン限定) / 論点
つり荷の下への立入禁止
条文・公的資料で確認済み
覚えること
つり荷の下への立入禁止を表示等により行うのは、①ハッカーを用いて玉掛けした荷 ②つりクランプ1個を用いて玉掛けした荷 ③ワイヤロープ等で一箇所に玉掛けした荷(荷の穴やアイボルトに通した場合を除く) ④複数の荷が結束・箱入れ等で固定されていないとき ⑤磁力・陰圧で吸着させるつり具を用いたとき ⑥動力下降以外の方法で下降させるとき。
まちがえやすいところ
「つりクランプ1個」を2個にする/「一箇所」を二箇所にする/除外(穴・アイボルトに通した場合)を消す。
正しい書き方と並べて読む
この論点には、正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。色の付いた部分が、取り違えやすいところです(出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題)。
✕ 令和8年4月公表 問12(1)=誤り
動力下降以外の方法によって荷を下降させるとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
○ 令和7年10月公表 問13(2)=正しい
つりクランプ2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
✕ 令和8年4月公表 問12(2)=誤り
ハッカー2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
○ 令和7年10月公表 問13(2)=正しい
つりクランプ2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
✕ 令和8年4月公表 問12(5)=誤り
陰圧により吸着させるつり具を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
○ 令和7年10月公表 問13(2)=正しい
つりクランプ2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
✕ 令和7年10月公表 問13(3)=誤り
つりチェーンを用いて、荷に設けられた穴又はアイボルトを通さず、1箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
○ 令和8年4月公表 問12(3)=正しい
ワイヤロープを用いて、荷に設けられた穴に当該ワイヤロープを通して、1箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
✕ 令和7年10月公表 問13(1)=誤り
ハッカー2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
○ 令和7年4月公表 問14(1)=正しい
つりチェーンを用いて2箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ労働者を立ち入らせた。
✕ 令和7年4月公表 問14(2)=誤り
つりクランプ1個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ労働者を立ち入らせた。
○ 令和7年10月公表 問13(2)=正しい
つりクランプ2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
✕ 令和7年10月公表 問13(3)=誤り
つりチェーンを用いて、荷に設けられた穴又はアイボルトを通さず、1箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
○ 令和7年4月公表 問14(1)=正しい
つりチェーンを用いて2箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ労働者を立ち入らせた。
✕ 令和6年10月公表 問12(3)=誤り
陰圧により吸着させるつり具を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ労働者を立ち入らせた。
○ 令和7年4月公表 問14(1)=正しい
つりチェーンを用いて2箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ労働者を立ち入らせた。
✕ 令和7年10月公表 問13(1)=誤り
ハッカー2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
○ 令和8年4月公表 問12(3)=正しい
ワイヤロープを用いて、荷に設けられた穴に当該ワイヤロープを通して、1箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
根拠となる条文
法令の条文は著作権の対象外なので、全文をそのまま載せています。
クレーン等安全規則 第29条()— 条文全文
第二十九条
事業者は、クレーンに係る作業を行う場合であつて、次の各号のいずれかに該当するときは、当該作業場において作業に従事する作業従事者がつり上げられている荷(第六号の場合にあつては、つり具を含む。)の下に立ち入ることについて、禁止する旨を見やすい箇所に表示することその他の方法により禁止しなければならない。
一
ハッカーを用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき。
二
つりクランプ一個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき。
三
ワイヤロープ、つりチェーン、繊維ロープ又は繊維ベルト(以下第百十五条までにおいて「ワイヤロープ等」という。)を用いて一箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき(当該荷に設けられた穴又はアイボルトにワイヤロープ等を通して玉掛けをしている場合を除く。)。
四
複数の荷が一度につり上げられている場合であつて、当該複数の荷が結束され、箱に入れられる等により固定されていないとき。
五
磁力又は陰圧により吸着させるつり具又は玉掛用具を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき。
六
動力下降以外の方法により荷又はつり具を下降させるとき。
この論点の出題(全文)
10 回出題(正しい記述 2/誤りの記述 8)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。
この論点は正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。2つを見比べると、どこを取り違えやすいのかがはっきりします。
- 令和8年4月公表 問12 (1) — 誤りの記述
動力下降以外の方法によって荷を下降させるとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
動力下降以外の方法で下降させるときは立入禁止の対象。自由降下は荷が急に落ちるおそれがある。
- 令和8年4月公表 問12 (2) — 誤りの記述
ハッカー2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
ハッカーを用いた玉掛けは個数に関係なく立入禁止。「2個なら可」という緩和はない。
- 令和8年4月公表 問12 (3) — 正しい記述
ワイヤロープを用いて、荷に設けられた穴に当該ワイヤロープを通して、1箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
1箇所玉掛けは原則として立入禁止だが、荷の穴やアイボルトにロープを通した場合は対象から除かれている。
「一箇所に玉掛けをした荷」は立入禁止だが、括弧書きで「荷に設けられた穴又はアイボルトにワイヤロープ等を通して玉掛けをしている場合を除く」とある。この除外を消す型が定番。
- 令和8年4月公表 問12 (4) — 誤りの記述
複数の荷が一度につり上げられている場合であって、当該複数の荷が結束され、箱に入れられる等により固定されていないとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
固定されていない複数の荷は落ちるおそれがあるので立入禁止。
- 令和8年4月公表 問12 (5) — 誤りの記述
陰圧により吸着させるつり具を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
磁力または陰圧で吸着させるつり具は、吸着が切れると荷が落ちる。立入禁止の対象。
- 令和7年10月公表 問13 (1) — 誤りの記述
ハッカー2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
ハッカーを用いた玉掛けは個数に関係なく立入禁止。条文に個数の限定が無い。
- 令和7年10月公表 問13 (2) — 正しい記述
つりクランプ2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
立入禁止になるのは「つりクランプ1個」のとき。2個なら対象外。ハッカーには個数の限定が無いのと対照的。
ハッカーは個数の限定なし、つりクランプは「1個」のときだけ。同じ条文の中で扱いが違う。令和8年4月 問12(2)ではハッカー2個が禁止とされている。
- 令和7年10月公表 問13 (3) — 誤りの記述
つりチェーンを用いて、荷に設けられた穴又はアイボルトを通さず、1箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
1箇所玉掛けは立入禁止。穴やアイボルトに通した場合だけが除外されるが、この肢は通していない。
令和8年4月 問12(3)は「穴に通して1箇所」で禁止されていない側。通すか通さないかで結論が逆になる。
- 令和7年10月公表 問13 (4) — 誤りの記述
複数の荷が一度につり上げられている場合であって、当該複数の荷が結束され、箱に入れられる等により固定されていないとき、つり上げられている荷の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
固定されていない複数の荷は落ちるおそれがあるので立入禁止。
- 令和7年10月公表 問13 (5) — 誤りの記述
動力下降以外の方法によってつり具を下降させるとき、つり具の下へ作業に従事する者を立ち入らせた。
動力下降以外の方法で下降させるときは立入禁止。この号だけは荷だけでなく「つり具」も対象。
取り違えやすい点