クレーン・デリック運転士(クレーン限定) / 論点
クレーンの給油及び点検
クレーンの給油とは、ワイヤロープ・軸受・減速機などに油やグリースを差して摩耗を防ぐ日常保全のこと。
公表問題で確認済み
覚えること
給油と点検。
減速機箱のギヤー油は、密封されていても定期的に交換する(金属粉が混じり劣化するため。交換不要は誤り)。
グリースカップ式は、カップのふたを締め込むことで人が手動でグリースを押し出す方式(自動で圧送されるのではない)。
集中給油式=ポンプから給油管・分配管・分配弁を通じて各給油箇所に一定量を給油する。
軸受へのグリース給油の間隔は、転がり軸受は6か月に1回程度、平軸受(滑り軸受)は毎日1回程度(すき間の広い平軸受のほうが頻繁。この2つの入れ替えが定番)。
給油装置は配管の穴あき・詰まりで給油されないことがあるので、古い油が押し出されている状態などで新油の給油を確認する。
ワイヤロープはシーブ通過による繰返し曲げを受ける部分、ロープ端部の取付け部分に重点を置いて点検する。
まちがえやすいところ
転がり軸受と平軸受の給油間隔を入れ替える。グリースカップ式を「自動で圧送される」とする。減速機箱を「油の交換は不要」とする。
なぜそうなのか
給油間隔の定番ワナは軸受——転がり軸受は6か月に1回程度、平軸受(滑り軸受)は毎日1回程度。点で転がる軸受は油が逃げにくく、面で滑る軸受はすき間が広く油が切れやすい——すき間の広いほうが頻繁、と理屈をつけると入れ替えに強くなる。密封された減速機箱でも金属粉で油は劣化するので、交換不要という選択肢は誤り。
この論点、1問だけ
知らなければ「わからん」でいい。その場で答えと教科書が出ます。
令和8年4月公表 問6(B)
グリースカップ式の給油方法は、グリースカップから一定の圧力で自動的にグリースが圧送されるので、給油の手間がかからない。
教科書ではこう
給油と点検。
減速機箱のギヤー油は、密封されていても定期的に交換する(金属粉が混じり劣化するため。交換不要は誤り)。
グリースカップ式は、カップのふたを締め込むことで人が手動でグリースを押し出す方式(自動で圧送されるのではない)。
集中給油式=ポンプから給油管・分配管・分配弁を通じて各給油箇所に一定量を給油する。
軸受へのグリース給油の間隔は、転がり軸受は6か月に1回程度、平軸受(滑り軸受)は毎日1回程度(すき間の広い平軸受のほうが頻繁。この2つの入れ替えが定番)。
給油装置は配管の穴あき・詰まりで給油されないことがあるので、古い油が押し出されている状態などで新油の給油を確認する。
ワイヤロープはシーブ通過による繰返し曲げを受ける部分、ロープ端部の取付け部分に重点を置いて点検する。
まちがえやすいところ転がり軸受と平軸受の給油間隔を入れ替える。グリースカップ式を「自動で圧送される」とする。減速機箱を「油の交換は不要」とする。
この記述は誤り。カップのふたを手で回して押し出す、いちばん原始的な方法。自動ではない。
正しい書き方と並べて読む
この論点には、正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。色の付いた部分が、取り違えやすいところです(出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題)。
✕ 令和6年10月公表 問7(4)=誤り
軸受へのグリースの給油は、転がり軸受では毎日1回程度、平軸受(滑り軸受)では6か月に1回程度の間隔で行う。
○ 令和5年10月公表 問7(5)=正しい
軸受へのグリースの給油は、平軸受(滑り軸受)では毎日1回程度、転がり軸受では6か月に1回程度の間隔で行う。
✕ 令和7年10月公表 問6(4)=誤り
軸受へのグリースの給油は、転がり軸受では毎日1回程度、平軸受(滑り軸受)では6か月に1回程度の間隔で行う。
○ 令和5年10月公表 問7(5)=正しい
軸受へのグリースの給油は、平軸受(滑り軸受)では毎日1回程度、転がり軸受では6か月に1回程度の間隔で行う。
資料:この内容の出題を全部読む(10回分の全文・正誤・解説)
10 回出題(正しい記述 4/誤りの記述 6)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。
この論点は正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。2つを見比べると、どこを取り違えやすいのかがはっきりします。
- 令和8年4月公表 問6 (A) — 誤りの記述
潤滑油としてギヤー油を用いた減速機箱は、箱内が密封されているので、油の交換は不要である。
密封してあっても、歯車が削れた金属粉が混じり、油そのものも劣化する。交換は要る。
- 令和8年4月公表 問6 (B) — 誤りの記述
グリースカップ式の給油方法は、グリースカップから一定の圧力で自動的にグリースが圧送されるので、給油の手間がかからない。
カップのふたを手で回して押し出す、いちばん原始的な方法。自動ではない。
- 令和8年4月公表 問6 (C) — 正しい記述
集中給油式の給油方式は、ポンプから給油管、分配管及び分配弁を通じて、各給油箇所に一定量の給油を行う方式である。
1か所のポンプから配管で各所へ配る。大型クレーン向け。
- 令和8年4月公表 問6 (D) — 誤りの記述
軸受へのグリースの給油は、転がり軸受では毎日1回程度、平軸受(滑り軸受)では6か月に1回程度の間隔で行う。
平軸受は軸と受けが直接すべるので、こまめに要る。転がり軸受は玉が転がるので長持ちする。逆。
- 令和8年4月公表 問6 (E) — 正しい記述
給油装置は、配管の穴あき、詰まりなどにより給油されないことがあるので、給油部分から古い油が押し出されている状態などにより、新油が給油されていることを確認する。
新しい油が入っていれば、古い油が押し出されてくる。それが届いた証拠。
- 令和7年10月公表 問6 (A) — 正しい記述
ワイヤロープは、シーブ通過による繰り返し曲げを受ける部分、ロープ端部の取付け部分などに重点を置いて点検する。
曲げが繰り返される所と、力が集中する端部が最初に傷む。
- 令和7年10月公表 問6 (B) — 誤りの記述
潤滑油としてギヤー油を用いた減速機箱は、箱内が密封されているので、油の交換は不要である。
密封してあっても金属粉が混じり、油も劣化する。交換は要る。
令和8年4月 問6(A) にも同じ誤りの記述がある。
- 令和7年10月公表 問6 (C) — 正しい記述
給油装置は、配管の穴あき、詰まりなどにより給油されないことがあるので、給油部分から古い油が押し出されている状態などにより、新油が給油されていることを確認する。
新しい油が入っていれば、古い油が押し出されてくる。
- 令和7年10月公表 問6 (D) — 誤りの記述
軸受へのグリースの給油は、転がり軸受では毎日1回程度、平軸受(滑り軸受)では6か月に1回程度の間隔で行う。
こまめな給油が要るのは平軸受のほう。逆になっている。
令和8年4月 問6(D) にも同じ誤りの記述がある。同じ入れ替わり方。
- 令和7年10月公表 問6 (E) — 誤りの記述
グリースカップ式の給油方法は、グリースカップから一定の圧力で自動的にグリースが圧送されるので、給油の手間がかからない。
ふたを手で回して押し出す方法。自動ではない。
令和8年4月 問6(B) にも同じ誤りの記述がある。
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