クレーン限定

クレーン・デリック運転士(クレーン限定) / 論点

巻上装置のブレーキの働く向き

巻上装置のブレーキとは、ばねの力で制動し、電磁石や電動油圧押上機などの動力で解除する方式の制動装置のこと。

構造規格(告示)で確認済み
覚えること
巻上装置のブレーキはばねの力で制動し、動力(電磁石・電動油圧押上機)で解除する。ドラム形電磁ブレーキは無電圧作動型。
これは慣行ではなく告示の要求:「動力が供給されている場合に制動を解除する方式のものは、動力が遮断された場合に自動的に制動する機能を有するものでなければならない」。停電したら効く向きに作れ、ということ。
まちがえやすいところ
制動と解除を逆にする(=油圧で制動しばねで解除)。
確認に使った資料
クレーン構造規格 第19条。フェイルセーフが法令上の要求であることの根拠

なぜそうなのか

向きの決め手は停電。動力で制動する方式だと、停電した瞬間にブレーキが効かなくなり荷が落ちる。ばねで制動・動力で解除なら、動力が切れた瞬間に勝手に効く。これは設計の慣行ではなく構造規格19条の要求——「動力が遮断された場合に自動的に制動する機能」。制動と解除を逆にした選択肢は、停電の場面を思い浮かべれば切れる。

この論点、1問だけ

知らなければ「わからん」でいい。その場で答えと教科書が出ます。

令和8年4月公表 問2(2)
電動油圧押上機ブレーキは、ばねにより制動を行い、押上機の油圧の押上げ力によりブレーキの制動を開放する。
教科書ではこう
巻上装置のブレーキはばねの力で制動し、動力(電磁石・電動油圧押上機)で解除する。ドラム形電磁ブレーキは無電圧作動型。
これは慣行ではなく告示の要求:「動力が供給されている場合に制動を解除する方式のものは、動力が遮断された場合に自動的に制動する機能を有するものでなければならない」。停電したら効く向きに作れ、ということ。
まちがえやすいところ制動と解除を逆にする(=油圧で制動しばねで解除)。
この記述は正しい。ばねで制動し、動力で解除する。停電しても効き続けるための作りで、巻上装置のブレーキはこの型。

正しい書き方と並べて読む

この論点には、正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。色の付いた部分が、取り違えやすいところです(出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題)。

✕ 令和6年10月公表 問6(3)=誤り
電動油圧押上機ブレーキは、押上機の油圧の押上げ力により制動を行い、ばねの復元力によりブレーキの制動を開放する。
○ 令和7年10月公表 問7(5)=正しい
電動油圧押上機ブレーキは、ばねにより制動を行い、押上機の油圧の押上げ力によりブレーキの制動を開放する。

根拠となる条文

法令の条文は著作権の対象外なので、全文をそのまま載せています。

クレーン等安全規則 第19条()— 条文全文
第十九条
事業者は、巻過防止装置を具備しないクレーンについては、巻上げ用ワイヤロープに標識を付すること、警報装置を設けること等巻上げ用ワイヤロープの巻過ぎによる労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。
資料:この内容の出題を全部読む(3回分の全文・正誤・解説)

3 回出題(正しい記述 3/誤りの記述 0)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。

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