一級ボイラー技士 / 論点
ボイラーの設置場所等
ボイラーの設置場所等とは、伝熱面積3m²を超えるボイラーは専用の建物または障壁で区画されたボイラー室に設置し、最上部から上方の構造物まで1.2m以上、燃料の貯蔵は外側から2m以上(固体燃料は1.2m以上)離し、原則2以上の出入口を設けるというボイラー則の決まりのこと。
条文・公的資料で確認済み
覚えること
伝熱面積が3m²を「こえる」ボイラーは、専用の建物又は障壁で区画された場所(ボイラー室)に設置する。3m²ちょうどは対象外。
ボイラーの最上部から上方の構造物までの距離は1.2m以上(安全弁その他の附属品の検査・取扱いに支障がない場合を除く)。
ボイラー室に燃料を貯蔵するときは、ボイラーの外側から2m以上(固体燃料は1.2m以上)離す。
煙突・煙道の外側から0.15m以内にある可燃性の物は金属以外の不燃性の材料で被覆する。ただしボイラー等が厚さ100mm以上の金属以外の不燃性材料で被覆されているときは不要。
ボイラー室には原則2以上の出入口。
まちがえやすいところ
「3m²をこえる」を「3m²の」にして境目をずらす/1.2mを0.45mにする/被覆材を「金属材料」にする/厚さ100mmを80mmにする。
確認に使った資料
ボイラー及び圧力容器安全規則 第18条〜第21条なぜそうなのか
数字が多い条だが、それぞれ
何からの距離かで整理できる。上方の構造物まで1.2m以上=安全弁など
頂部の附属品を検査・操作する人の空間。燃料まで2m(固体燃料は1.2m)以上=
火元と燃料を離す。煙突・煙道の外側0.15m以内の可燃物は
金属以外の不燃性材料で被覆——金属は燃えないが
熱をよく伝えるので、被覆材としては失格。ここが「金属材料」とすり替えられる急所になる。「3m²を
こえる」は3m²ちょうどを含まない。法令の「以上/をこえる」の使い分けそのもの。
この論点、1問だけ
知らなければ「わからん」でいい。その場で答えと教科書が出ます。
令和7年10月公表 問33(A)
伝熱面積が3m²の蒸気ボイラーは、専用の建物又は建物の中の障壁で区画された場所に設置しなければならない。
教科書ではこう
伝熱面積が3m²を「こえる」ボイラーは、専用の建物又は障壁で区画された場所(ボイラー室)に設置する。3m²ちょうどは対象外。
ボイラーの最上部から上方の構造物までの距離は1.2m以上(安全弁その他の附属品の検査・取扱いに支障がない場合を除く)。
ボイラー室に燃料を貯蔵するときは、ボイラーの外側から2m以上(固体燃料は1.2m以上)離す。
煙突・煙道の外側から0.15m以内にある可燃性の物は金属以外の不燃性の材料で被覆する。ただしボイラー等が厚さ100mm以上の金属以外の不燃性材料で被覆されているときは不要。
ボイラー室には原則2以上の出入口。
まちがえやすいところ「3m²をこえる」を「3m²の」にして境目をずらす/1.2mを0.45mにする/被覆材を「金属材料」にする/厚さ100mmを80mmにする。
この記述は誤り。条文は「3m²をこえる」。3m²ちょうどは含まれない。「以上」と「をこえる」の差。
正しい書き方と並べて読む
この論点には、正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。色の付いた部分が、取り違えやすいところです(出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題)。
✕ 令和8年4月公表 問33(B)=誤り
ボイラーの最上部から天井、配管その他のボイラーの上部にある構造物までの距離は、原則として、0.45m以上としなければならない。
○ 令和7年10月公表 問33(C)=正しい
ボイラーの最上部から天井、配管その他のボイラーの上部にある構造物までの距離は、安全弁その他の附属品の検査及び取扱いに支障がない場合を除き、1.2m以上としなければならない。
✕ 令和7年10月公表 問33(A)=誤り
伝熱面積が3m²の蒸気ボイラーは、専用の建物又は建物の中の障壁で区画された場所に設置しなければならない。
○ 令和8年4月公表 問33(A)=正しい
伝熱面積が3m²をこえるボイラーは、専用の建物又は建物の中の障壁で区画された場所に設置しなければならない。
✕ 令和6年10月公表 問33(4)=誤り
ボイラーに附設された金属製の煙突又は煙道の外側から0.15m以内にある可燃性の物については、金属材料で被覆しなければならない。
○ 令和5年10月公表 問32(4)=正しい
ボイラーに附設された金属製の煙突又は煙道の外側から0.15m以内にある可燃性の物は、原則として、金属以外の不燃性材料で被覆しなければならない。
✕ 令和7年10月公表 問33(1)=誤り
伝熱面積が3m²の蒸気ボイラーは、専用の建物又は建物の中の障壁で区画された場所に設置しなければならない。
○ 令和6年10月公表 問33(1)=正しい
伝熱面積が3m2をこえるボイラーは、専用の建物又は建物の中の障壁で区画された場所に設置しなければならない。
根拠となる条文
法令の条文は著作権の対象外なので、全文をそのまま載せています。
ボイラー及び圧力容器安全規則 第18条(ボイラーの設置場所)— 条文全文
(ボイラーの設置場所)
第十八条
事業者は、ボイラー(移動式ボイラー及び屋外式ボイラーを除く。以下この節において同じ。)については、専用の建物又は建物の中の障壁で区画された場所(以下「ボイラー室」という。)に設置しなければならない。
ただし、第二条に定めるところにより算定した伝熱面積(以下「伝熱面積」という。)が三平方メートル以下のボイラーについては、この限りでない。
ボイラー及び圧力容器安全規則 第21条(ボイラーと可燃物との距離)— 条文全文
(ボイラーと可燃物との距離)
第二十一条
事業者は、ボイラー、ボイラーに附設された金属製の煙突又は煙道(以下この項において「ボイラー等」という。)の外側から〇・一五メートル以内にある可燃性の物については、金属以外の不燃性の材料で被覆しなければならない。
ただし、ボイラー等が、厚さ百ミリメートル以上の金属以外の不燃性の材料で被覆されているときは、この限りでない。
2
事業者は、ボイラー室その他のボイラー設置場所に燃料を貯蔵するときは、これをボイラーの外側から二メートル(固体燃料にあつては、一・二メートル)以上離しておかなければならない。
ただし、ボイラーと燃料又は燃料タンクとの間に適当な障壁を設ける等防火のための措置を講じたときは、この限りでない。
資料:この内容の出題を全部読む(8回分の全文・正誤・解説)
8 回出題(正しい記述 4/誤りの記述 4)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。
この論点は正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。2つを見比べると、どこを取り違えやすいのかがはっきりします。
- 令和8年4月公表 問33 (A) — 正しい記述
伝熱面積が3m²をこえるボイラーは、専用の建物又は建物の中の障壁で区画された場所に設置しなければならない。
小さいボイラーは専用の部屋がいらない。境目は3m²で、ちょうど3m²は対象外。
- 令和8年4月公表 問33 (B) — 誤りの記述
ボイラーの最上部から天井、配管その他のボイラーの上部にある構造物までの距離は、原則として、0.45m以上としなければならない。
上には人が乗って安全弁を点検する。1.2mないと作業できない。0.45mは別の規定の数値。
- 令和8年4月公表 問33 (C) — 正しい記述
ボイラー室に燃料の重油を貯蔵するときは、原則として、これをボイラーの外側から2m以上離しておかなければならない。
液体燃料は2m以上、固体燃料は1.2m以上。燃えやすいほうを遠ざける。
- 令和8年4月公表 問33 (D) — 誤りの記述
ボイラーに附設された金属製の煙突又は煙道の外側から0.15m以内にある可燃性の物は、原則として、金属材料で被覆しなければならない。
金属は熱をよく伝えるので、覆っても中まで熱が届く。だから金属以外の不燃材で覆う。
- 令和7年10月公表 問33 (A) — 誤りの記述
伝熱面積が3m²の蒸気ボイラーは、専用の建物又は建物の中の障壁で区画された場所に設置しなければならない。
条文は「3m²をこえる」。3m²ちょうどは含まれない。「以上」と「をこえる」の差。
令和8年4月 問33(A) は同じ論点を「3m²をこえる」と正しく書いて正しい選択肢にしている。2回照合で境目が確定。
- 令和7年10月公表 問33 (B) — 正しい記述
原則として、ボイラー室には、2以上の出入口を設けなければならない。
片方がふさがれても逃げられるように。
- 令和7年10月公表 問33 (C) — 正しい記述
ボイラーの最上部から天井、配管その他のボイラーの上部にある構造物までの距離は、安全弁その他の附属品の検査及び取扱いに支障がない場合を除き、1.2m以上としなければならない。
上に乗って安全弁を点検する。1.2mないと作業できない。
- 令和7年10月公表 問33 (D) — 誤りの記述
ボイラー及びボイラーに附設された金属製の煙突又は煙道が、厚さ80mmの金属以外の不燃性の材料で被覆されているときは、ボイラー等の外側から0.15m以内にある可燃性の物を、金属以外の不燃性の材料で被覆する必要はない。
免除される厚さは100mm以上。80mmでは足りない。
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