一級ボイラー

一級ボイラー技士 / 論点

清缶剤

清缶剤とは、ボイラー水に加えてスケールや腐食を防ぐ薬剤のことで、硬度成分をスラッジ化する軟化剤(炭酸ナトリウム・りん酸ナトリウム)、スラッジ分散剤、脱酸素剤(亜硫酸ナトリウム・ヒドラジン・タンニン)、酸消費量付与剤がある。

定義・原理から導けます
覚えること
軟化剤:炭酸ナトリウム(1MPa以下の低圧用。高圧では分解して無水炭酸を生じる)、りん酸ナトリウム(カルシウムと反応して不溶性のヒドロキシアパタイトになりスラッジ化)。
スラッジ分散剤:スラッジを微細な粒子にしてブローで排出しやすくする。
脱酸素剤:亜硫酸ナトリウム、ヒドラジン、タンニン。過剰のヒドラジンは「アンモニアと窒素」に分解する(二酸化炭素ではない)。アンモニアが復水中に多いと銅系金属を腐食させる。
酸消費量付与剤:水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、りん酸ナトリウム、アンモニアなど。
まちがえやすいところ
ヒドラジンの分解生成物を「アンモニアと二酸化炭素」にする(ヒドラジンN₂H₄に炭素は入っていない)。
確認に使った資料
ヒドラジンの化学式 N₂H₄ に炭素が無いことから説明できる

なぜそうなのか

ヒドラジンの化学式はN₂H₄——炭素が入っていない。だから分解して出てくるのはアンモニアと窒素で、「二酸化炭素」と書かれたらその場で誤りと分かる。材料に無い元素は生成物に現れない、という化学の大原則だけで解ける。炭酸ナトリウムが低圧用(1MPa以下)なのは、高圧では分解してしまうから。りん酸ナトリウムはカルシウムと結びついて不溶性のスラッジになる——硬度成分を「石にして沈めて捨てる」薬剤と考えるとよい。

この論点、1問だけ

知らなければ「わからん」でいい。その場で答えと教科書が出ます。

令和7年10月公表 問19(1)
軟化剤として使用される炭酸ナトリウムは、1MPa以下の低圧ボイラーに使用され、これを高圧ボイラーで使用すると、ボイラー内で分解し、無水炭酸を生成し悪影響を及ぼすおそれがある。
教科書ではこう
軟化剤:炭酸ナトリウム(1MPa以下の低圧用。高圧では分解して無水炭酸を生じる)、りん酸ナトリウム(カルシウムと反応して不溶性のヒドロキシアパタイトになりスラッジ化)。
スラッジ分散剤:スラッジを微細な粒子にしてブローで排出しやすくする。
脱酸素剤:亜硫酸ナトリウム、ヒドラジン、タンニン。過剰のヒドラジンは「アンモニアと窒素」に分解する(二酸化炭素ではない)。アンモニアが復水中に多いと銅系金属を腐食させる。
酸消費量付与剤:水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、りん酸ナトリウム、アンモニアなど。
まちがえやすいところヒドラジンの分解生成物を「アンモニアと二酸化炭素」にする(ヒドラジンN₂H₄に炭素は入っていない)。
この記述は正しい。高温だと分解してしまうので、低圧用に限られる。
資料:この内容の出題を全部読む(5回分の全文・正誤・解説)

5 回出題(正しい記述 4/誤りの記述 1)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。

この論点は正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。2つを見比べると、どこを取り違えやすいのかがはっきりします。

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