一級ボイラー

一級ボイラー技士 / 論点

単純軟化法

単純軟化法とは、強酸性陽イオン交換樹脂で給水中の硬度成分(カルシウム・マグネシウム)だけを取り除く水処理のことで、シリカや塩化物イオンは除去できず、樹脂の能力が落ちたら食塩水で再生する。

定義・原理から導けます
覚えること
単純軟化法は強酸性陽イオン交換樹脂で硬度成分(カルシウム・マグネシウム)だけを取り除く。シリカや塩化物イオンは除去できない。
処理水の残留硬度は貫流点を超えると著しく増加する。樹脂の交換能力が落ちたら食塩水で再生。1年に1回程度、鉄分による汚染を調査して洗浄・補充。
まちがえやすいところ
シリカや塩化物イオンも除去できるとする(範囲を広げる型)。
確認に使った資料
イオン交換の原理から説明できる

なぜそうなのか

単純軟化法は陽イオン交換樹脂で、カルシウム・マグネシウムという陽イオンをナトリウムと交換する方式。だから陰イオン(塩化物イオン)や中性のシリカは原理的に取れない——「何イオンを相手にする装置か」から、除去できる範囲がそのまま導ける。再生に食塩水(NaCl)を使うのは、樹脂に濃いナトリウムを浴びせて交換を逆向きに進めるため。貫流点を超えると残留硬度が急増するのは、樹脂の交換能力が尽きて素通りが始まるから。

この論点、1問だけ

知らなければ「わからん」でいい。その場で答えと教科書が出ます。

令和8年4月公表 問18(1)
単純軟化法では、水中のシリカ及び塩化物イオンを除去することができる。
教科書ではこう
単純軟化法は強酸性陽イオン交換樹脂で硬度成分(カルシウム・マグネシウム)だけを取り除く。シリカや塩化物イオンは除去できない。
処理水の残留硬度は貫流点を超えると著しく増加する。樹脂の交換能力が落ちたら食塩水で再生。1年に1回程度、鉄分による汚染を調査して洗浄・補充。
まちがえやすいところシリカや塩化物イオンも除去できるとする(範囲を広げる型)。
この記述は誤り。単純軟化法は陽イオン交換樹脂で硬度成分だけを取る方法。シリカや塩化物イオンは陰イオン側なので取れない。

正しい書き方と並べて読む

この論点には、正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。色の付いた部分が、取り違えやすいところです(出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題)。

✕ 令和7年10月公表 問18(3)=誤り
軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると強酸性陽イオン交換樹脂のイオン交換能力が低下するので、著しく減少する。
○ 令和8年4月公表 問18(3)=正しい
軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく増加する。
資料:この内容の出題を全部読む(10回分の全文・正誤・解説)

10 回出題(正しい記述 8/誤りの記述 2)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。

この論点は正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。2つを見比べると、どこを取り違えやすいのかがはっきりします。

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