一級ボイラー

一級ボイラー技士 / 論点

ボイラーの内面腐食

ボイラーの内面腐食とは、溶存酸素による点状のピッチング、応力集中部に生じる溝状のグルービング、電位差による異種金属接触腐食、水酸化ナトリウムの濃縮によるアルカリ腐食など、ボイラー水に触れる面に起こる腐食のこと。

定義・原理から導けます
覚えること
ピッチング(孔食)=主に溶存酸素により、米粒から豆粒大の点状に発生する腐食。
グルービング=細長い溝状の腐食。応力が集中する部分(鏡板の曲げ部、炉筒の継手など)に生じる。点状と溝状の入れ替えが定番。
異種金属接触腐食=電位差により水を介して電気的に生じる。
アルカリ腐食=熱負荷の高い管壁とスケールの間で水酸化ナトリウムが濃縮しすぎたときに生じる。
⚠ ボイラー水は弱アルカリに保つ。酸性にするのは腐食を進める。
まちがえやすいところ
グルービングに「点状」の説明をあてる。「pHを酸性に保つと腐食抑制に効果的」と逆にする。
確認に使った資料
グルーブ=溝、という語義から説明できる

なぜそうなのか

名前が形を教えてくれる。ピッチング(pit=小さな穴)は点状、グルービング(groove=溝)は溝状。語義どおりに対応させれば入れ替えに引っかからない。グルービングが鏡板の曲げ部や継手に出るのは、応力が集中する場所では腐食が同じ線上に進むから。ボイラー水を弱アルカリに保つのは、鋼の腐食(鉄がイオンになって溶け出す反応)が酸性で進むため。「酸性に保つと腐食抑制」は向きがまるごと逆。

この論点、1問だけ

知らなければ「わからん」でいい。その場で答えと教科書が出ます。

令和8年4月公表 問20(C)
ボイラー水のpHを酸性に保つことは、腐食抑制に効果的である。
教科書ではこう
ピッチング(孔食)=主に溶存酸素により、米粒から豆粒大の点状に発生する腐食。
グルービング=細長い溝状の腐食。応力が集中する部分(鏡板の曲げ部、炉筒の継手など)に生じる。点状と溝状の入れ替えが定番。
異種金属接触腐食=電位差により水を介して電気的に生じる。
アルカリ腐食=熱負荷の高い管壁とスケールの間で水酸化ナトリウムが濃縮しすぎたときに生じる。
⚠ ボイラー水は弱アルカリに保つ。酸性にするのは腐食を進める。
まちがえやすいところグルービングに「点状」の説明をあてる。「pHを酸性に保つと腐食抑制に効果的」と逆にする。
この記述は誤り。酸性は鉄を溶かす。腐食を抑えるには弱アルカリに保って保護被膜を作る。

正しい書き方と並べて読む

この論点には、正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。色の付いた部分が、取り違えやすいところです(出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題)。

✕ 令和7年10月公表 問20(C)=誤り
グルービングとは、主に溶存酸素によりボイラー胴、鏡板、炉筒などの鉄面や、管の水側部に米粒から豆粒大の点状に発生する腐食をいう。
○ 令和8年4月公表 問20(A)=正しい
グルービングは、ボイラー胴、鏡板、炉筒などの鉄面や管の水側部に発生しやすい。
資料:この内容の出題を全部読む(8回分の全文・正誤・解説)

8 回出題(正しい記述 5/誤りの記述 3)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。

この論点は正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。2つを見比べると、どこを取り違えやすいのかがはっきりします。

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