二級ボイラー技士 / 論点
低温腐食の抑制
定義・原理から導けます
覚えること
低温腐食は、燃焼ガス中の三酸化硫黄が水分と結びついて硫酸となり、露点以下に冷えた伝熱面で凝縮して起こる。抑制するには温度を下げない——給水温度を上げてエコノマイザの伝熱面温度を高く保つ。ほかに、空気漏入を防ぐ/酸素濃度を下げて三酸化硫黄への転換を抑える/硫黄分の少ない重油を選ぶ/添加剤で露点を下げる。
まちがえやすいところ
「給水温度を下げ、伝熱面温度を低く保つ」と逆にする。
なぜそうなのか
低温腐食は硫酸が結露して起きる。燃焼ガス中の三酸化硫黄が水分と結びついて硫酸になり、露点より冷たい面に触れると液体になって金属を侵す。だから防ぐ向きは面を冷やさない——給水温度を上げてエコノマイザの伝熱面温度を高く保つ。「伝熱面温度を低く保つ」は、結露をわざわざ起こしにいくのと同じで逆。あとは硫酸そのものを減らす方向(硫黄分の少ない重油、酸素濃度を下げて三酸化硫黄への転換を抑える)。
正しい書き方と並べて読む
この論点には、正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。色の付いた部分が、取り違えやすいところです(出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題)。
✕ 令和6年10月公表 問25(5)=誤り
排ガスのO2%を下げ、二酸化硫黄から三酸化硫黄への転換を抑制して、燃焼ガスの露点を上げる。
○ 令和8年4月公表 問24(2)=正しい
燃焼ガス中の酸素濃度を下げ、二酸化硫黄から三酸化硫黄への転換を抑制し、燃焼ガスの露点を下げる。
✕ 令和8年4月公表 問24(3)=誤り
給水温度を下げ、エコノマイザの伝熱面の温度を低く保つ。
○ 令和6年10月公表 問25(3)=正しい
給水温度を上昇させて、エコノマイザの伝熱面の温度を高く保つ。
この論点の出題(全文)
5 回出題(正しい記述 4/誤りの記述 1)。問題文・正答は公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表試験問題より。
この論点は正しい記述と誤りの記述の両方が出題されています。2つを見比べると、どこを取り違えやすいのかがはっきりします。
取り違えやすい点